KOBE MEISTER

自動車整備 / 太田 康雄

昭和19年生 中央区在住

勤務先:橘自動車整備(株)

輸入自動車、国産自動車の整備全般に精通している。故障診断が複雑な現在の自動車業界にあって、コンピューター技術を駆使し、とくに外車のトラブルシューティング(故障探求)に優れ、その的確な対処ぶりは業界のお手本ともなっている。修理技術と技能のレベルの高さで、オピニオンリーダー的存在となって業界の発展にも寄与し、不動の地位を得ている。

安心快適走行をサポートする“車の町医者”

太田康雄さんの写真  船の通信士になるのが夢だった。船から車へと興味が変わったのは昭和36年に16歳で小型4輪免許を取ったこと。「車っておもしろいナと感じ、高校を出て修理会社に就職しました」
 めまぐるしく変遷を続ける社会で、ことのほか著しい進歩をとげた自動車業界にあって「肉眼で見ただけでは故障部分がわからない時代がきました」と、太田さんは語る。トラブルシューティング(故障探求)用の診断機を用いて、各種ソフトウェアを駆使し、修理の対処をする。現在の自動車はエンジン、トランスミッション、ブレーキ、エアコン、セキュリティ等全般がコンピューター制御でなされているため、故障診断もきわめて複雑になっているが、太田さんは車の原点ともいえる三原則を忘れてはいけないと強調する。つまり「良い混合気、良い圧縮、良い火花」。この三原則にのっとって調子良くエンジンが動くように、車との対話をする。「私たちの役目は“車の町医者”とでもいうべきもので、致命傷にならないように手当てをし、車が元気良く快適走行できるよう調子を整えることです」 そのためには、高い専門知識を習得しておかねばならないことは言うまでもない。
 35年間にわたり、国産自動車、輸入自動車の分解整備技術の研鑽を積んだことで、同業者間の信頼も厚く、とくに「外車のトラブルは太田に聞け」とまで言われるに至った。業界の指導的役割も果たすようになったその原動力は「仕事を好きになること」。研鑽を兼ねての力の込もった指導ぶり神戸市自動車整備協会が主催する講習会の講師を務め、後進の指導にも余念がないが、ひとえに「仕事が好き。車が好きという仲間を増やしたいため」と、力が入る。「最新の情報を得るための現場の状況把握の場にもしているんですよ」 謙虚ながらどこまでも自己研鑽を怠らないその姿勢が、いかなる環境にもめげず意欲と情熱で道を切り開くお手本ともなっている。

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