KOBE MEISTER

ステンドグラス工 / 村岡 靖泰

昭和22年生 宝塚市在住

勤務先:グラスエム

ステンドグラスの制作工程において職人技を要求される「腐食」(色の濃淡を決める)をはじめとして、本人は国内ではまだ修得者が少ないヨーロッパ古来の伝統的な技術をマスターしている。
工芸作家としても多くの受賞歴があり、高い技術に裏打ちされた芸術センスも素晴らしい才能を有する。
バーミンガムミュージアムの修復活動など、本場ヨーロッパでの活動歴も有する。

彩(いろ)と光のマジシャン

村岡靖泰さんの写真  ノートルダム寺院の中に太陽が投げかけた光。 ほの暗い大聖堂を斜めによぎった虹色のそれを逆にたどれば、ステンドグラスがあった。 その時の感動が、村岡さんがステンドグラス作家に転向したきっかけ。 銀行員であった村岡さんが、一大決心して英国でも指折りの工房「JHS」で修行に入り、聖堂などのステンドグラスの制作に携った経験が一流の技術を身につける何よりもの力となった。 日本では独特の職人技を必要とするヨーロッパ古来の伝統的な技術の修得者は数えるほど…。 朝、昼、夜の光の移ろいによって、ステンドグラスの表情が様々に変化する ――村岡さんの手にかかれば、ガラスが一つの生命体に生まれ変わる。 村岡さんの作品の写真ヨーロッパへ自ら調達に出かけて取り寄せたガラスをカッティングし、イメージに合った色に加工する。 コツコツと色と形を整えながらつなぎ合わせていったガラスが、意図する世界を描き出した時の喜びは何にも換えがたい。 その重厚・荘厳のイメージゆえに、日本ではともすれば公共的建物に限られてきたステンドグラスを、現代風にアレンジして一般住宅への普及に意欲を燃やす。 「ただ住むだけの家から、暮しを楽しむ家に。一つのステンドグラスが役に立てば…。」 夜には屋内から光を投げかけて町に色どりを添える。 「町のアクセントにもなる。」という嬉しいおまけにも気づいた。 毎日の生活に文字通りの光を投げかけてくれる ――村岡さんは彩(いろ)と光のマジシャンのようだ。

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