KOBE MEISTER

パン製造/井筒 英治

昭和24年生 中央区在住

勤務先:(株)イスズベーカリー

ツウの間で人気が高い山型食パンを考案。 手作りの製法にこだわりながら、パンの多様化にも対応。

天職"山食パン"にかける人生

井筒英治さん パンがおいしい街として定評のある神戸でも"イスズの山(型)食パン" としてツウの間で人気が高い。プルマン型と呼ばれる角型食パンに比べて口当り良く食感が軽いとされる"山食パン"は、窯に生地を入れて焼き上げるためのケースにフタをしないことから生まれる。火通りがよくふっくらと膨らんで山型になるというしくみ。「生地の原材料も大事ですが、発酵がモノをいいますね。」と秘訣の一端を。イースト菌の量を抑え、生地に力をつけるために"パンチ" と呼ばれるガス抜きなどの工夫も。また、生地を適量に分割する作業もあえて機械化せず、手で行っている。「製造に時間がかかって生産効率は悪いですが、味が違います。」と胸を張る。
 父を助けてパン作りの仕事に就き、昭和45年ごろ「毎日食べても飽きないパンを」と、英国風をイメージして"山食パン"を生み出した。当初は一日5本くらいしか売れないこともあったが、「そのうちにきっとこのうまさがわかってもらえる。」とじっと辛抱した。角型しか入らないトースターからオーブントースターへの時代の流れもあって、クチコミでどんどん需要が高まり、みごと"山食パン"が高い評価を得るに至った。
手作りパン写真 大量生産に向かない手作りの製法にこだわりながら、最近の豊富な種類の品揃えも計算に入れパンの多様化にも対応している。百数十種類のパンを手がけるなかで共通していることは「風味豊かな製品をお客様の手に届けること」。午前2時に仕事を始める従業員がいる職場に、本人自身も早朝5時には姿を見せる。「昔は何でこんなつらい仕事をと思ったこともありましたが、今では天職と思っています。」

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