KOBE MEISTER

婦人帽子 / 山口 巌

昭和8年生 須磨区在住

 

豊富な知識を生かし皇室をはじめ航空会社・博覧会・オリンピックなど高品質の様々な婦人帽子を生み出している。

おしゃれなだけでなく頭になじむ帽子を

山口巌さんの写真  香川県生まれ。婦人帽子専門メーカー「マキシン」に入ったのが昭和28年。オードリーヘップバーンの映画などの影響で女性がこぞって帽子を愛用する時代が到来し、神戸発の帽子が全国津々浦々に普及していくにつれ、腕もキャリアも上がっていった。
 婦人帽子はデザイン、素材等の範囲が広いうえ、服装等とのかねあいもあることから幅広い分野の知識が要求される。「つばの広いカプリーヌ型・つば全体がくるっと巻き上がったブルトンなどの基本をアレンジしたデザインに合わせて、フェルトやベロアのほか南方の草木素材などの特性を活かして蒸気で蒸し、木型を使って形を整えていきます。」蒸された素材が冷えないうちに体重をかけて両手でつばを引っぱり、あっという間に頭の丸みを整える手つきの鮮やかさはまるで魔法のよう。装飾性を高めるための縫製では、市場のニーズにマッチした繊細な仕立てが得意。特に飾り糸によるステッチミシンの縫製は一級品との折り紙付き。
 皇室をはじめ航空会社・博覧会・オリンピックなど公式用の帽子から一般の幅広い年代層のさまざまな帽子まで想像以上に多種多様の作品を手がけている。
山口さんの作品「気品あふれる帽子の数々」の写真 「どんなに熱心に作っても、かぶってもらわないと意味がありません。使う人に気に入ってもらえるだろうかと何年経っても心配しながら作っています。」本人のネーム入りプライベートブランド品が百貨店で好評を博しているにもかかわらず、あくまでも謙虚だが、そのやさしさが、おしゃれなだけではなくしっくりと頭になじむ製品を生み出す秘密になっているのだろう。

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